ippo: 2007年8月アーカイブ



あがり症のメカニズム

まったくの健康体なのに人前に出ると心臓バクバク、汗ダラダラ。これがあがり症です。
あがるという精神的な現象に、これだけ肉体が反応するのはどうしてなのでしょうか?
あがり症のメカニズムを簡単に説明します。

あがり症さんだけではなく、すべての人に「あがり」はあります。
血液中のノルアドレナリン値が上昇すれば、どんな人でもあがるのです。
ノルアドレナリンは緊張や不安を覚えたときに分泌され、交感神経を刺激します。

あがり症によるさまざまな症状を引き起こすのが交感神経。
交感神経は体のエネルギーを発散させる働きをします。
動悸が早くなる、血圧が上がる、汗が出る、これら全ての原因が交感神経にあるのです。

この説明だとあがり症にとっては交感神経は敵のように思えてきますが、そうではありません。
自律神経には交感神経と、その反対のエネルギーを蓄える働きをする副交感神経とがあります。
単純に言ってしまえば、交感神経は起きている間、副交感神経は寝ている間に働く神経だと思って結構です。
この2つがバランスよく働くことで、私たちの体は健やかに保たれるのです。

人は誰でも緊張や不安を覚えると、交感神経の働きが活発になります。
あがり症の場合、この症状がより顕著に現れてしまうだけなのです。



あがり症とは

人前であがってしまい、手足が震え、嫌な汗をかき、言葉はしどろもどろ……。あがり症は辛いものです。

誤解のないように言っておきますと、あがり症は病気ではありません。
厳密に、これこれの症状が出ているからあがり症、という定義はないのです。

医学の観点では、あがり症とは交感神経緊張症の一時的な現象とのこと。
血圧を上げたり動悸を早めたりする交感神経の働きによって、
一時的に心臓の動きを不規則になったりすることを指すそうです。

心理学の観点では、自分を良く見せようとしたり、悪いところを隠そうとしたりすることで、
あがり症の症状が出るといわれています。
これは聞いたことがありませんか?わりあいに有名な話ですよね。

また、とある国語辞典には、「あがる」とはのぼせて平常心を失うことだとあります。

一言で言ってしまえば非常に簡単ですが、あがり症さんにとって問題なのは「のぼせて平常心を失う」ことで、
どんな症状が出るか、どんな行動に出てしまうか。
そして、どうしたらそれを抑え込めるかだと思います。

ここで一つ、あがり症の方に朗報を。
はっきりとした統計に基づくものではありませんが、日本人のほとんどあがり症だといわれています。
悩んでいるのはあなただけではないのです。

カスタム検索


このアーカイブについて

このページには、 ippo2007年8月に書いたブログ記事が含まれています。

次のアーカイブはippo: 2007年9月です。

最近のコンテンツはインデックスページ で見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページ で見られます。